記憶

記憶というのは不思議なもので、普段忘れていることも、何かのきっかけで思い出すと、それにまつわる事が、どんどん表れてくるのが、面白いですね。
一昨日ブログに書いたカナダ人の作品から、忘れていた記憶が戻って来ました。
彼は染色家で、当時日本人の陶芸家と同居していました。
お蚕さんから繭を紡いで染色をし、洋服等を作っていました。私は、その作品には興味を感じず、詩を書いた作品を気に入り欲しがりました。彼は、NOと答え、よく似たもう一つの作品ならOKと言ってくれましたが、今度は私がNOと返事をすると、哀しそうな目をしました。
「そうよねぇ、こんな素敵な作品は手放したくないわね。
でも、もしもよ、もしも手放そうと思った時には、第一番に声をかけてね」と頼みました。
友人と私は、一宿一飯の恩義にワインを三本手土産に持って行きました。
フランスワインと知って大喜び。
近所に住む友人に電話をかけ大宴会になりました。
彫刻家、写真家、照明作家、螺旋階段作家等、インタ-ナショナルな作家達が集まり、夜遅く迄飲みあかし、それはそれは楽しい時間を過ごしました。
翌日は、陶芸家のアトリエを訪ね、お茶碗を一つ選び、お土産に頂きました。
使うほどに味が出て、お気に入りの御飯茶碗です。
一晩だけの出会いでしたが、楽しい思い出と、二人の作品が手元に残っているのは幸せなことです。