一枚の絵

お世話になっている方に、プレゼントしようと、倉庫に預けてあった一枚の絵を持ち帰り、店の隅に置きました。
ラジオ深夜便から流れる、スティヴィ-ワンダ-のビロングインザスカイを聞きながら、絵を眺めていると、25、6年前の記憶が甦って来ました。

私は、その絵が気に入り、しばらく立ち尽くしていると、
画廊の老主人が「ボナ-ルですよ」と穏やかな口調でボナ-ルの洒落っけを語ってくれました。
老主人は、岡潔と親交のある、奈良では名の通った画家で、奥様とお嬢様が、画廊を経営していました。
私が店に行くと、いつの間にか、その画家が、店に入って来ます。絵にまつわる話を聞くのが楽しくて、休日には よく一人で出かけました。
もうその店も画家もなくなってしまいましたが、一枚の絵を眺めていると、当時の記憶が、まざまざと甦ってきたのは、不思議ですね~。