ミシュラン再び

フランス料理店ル-・サロメをやめて、丸2年がたとうとしています。
32年間、フレンチの世界に携わってきたものとして、ミシュラン日本は理解できない所が多々あります。
フレンチを愛する人が、選考する方々の中に、少ないのでは…という疑問さえ湧きます。
30年前から、日本のフランス料理は右肩上がりで伸びてきました。
フランス食材やワイン等も、今までのフランス料理の業界は、フランスに多大な貢献をしてきました。フランスにも人材が流れ、星を取った店には、日本人の料理人が、たくさん働いています。
そしてこの数年、フレンチはイタリアンに取ってかわられ、受難の日々を迎えています。
でも、手抜きをせすに頑張っている店もたくさんあります。
こんな時だからこそ、他のグルメ雑誌と違った目線で、厳しくもあたたかくフレンチを育てていってほしいと思います。料理人を育て、お客様を育み、フレンチの空間を作って、店は成り立ってゆきます。
古い料理の中にも、脈々と流れてきたものがあり、若い料理人は、そこから多くの物を学ぶ事でしょう。
もし育てる事をやめてしまったら、日本のフランス料理界だけでなく、フランス自身に、そのつけが回って来るでしよう。
私はもうその世界を離れたからこそ、今、あえて、ミシュランに、警鐘を鳴らしたいと思います。