ごりょんさん

この夏は、まだ入道雲を見ていません。
私の祖母は、いつも窓際に座って、雲を眺めて、ご飯を食べていました。
伴侶は、47歳で亡くなったそうです。
雲を見ながら、辛いことも苦しいことも、流してきたのでは、ないでしょうか。
ごりょんさんと、皆さんから呼ばれた、なかなかの太っ腹の祖母でした。
旅館の一人娘で、小さい頃から、茶道、華道、長唄、琴、三味線、料理等を仕込まれたようです。
暗算が、恐ろしく速く、商売は、足し算と引き算が出来れば、あとは、お客様に喜んで頂けることをしていれば良いと、言っていました。
板前さんが、祖母から注意を受けて、ぷいと出かけてしまっても、40人前の料理ぐらいは、襷掛けでこなす凄腕でした。
料理は、うまてと、下手てがあって、下手てには、いくら教えても、上手にならないと、言うのが持論でした。
私は、うまてか、下手てか、聞くのが恐ろしく、最後まで聞きそびれてしまいました。

ルー・サロメ 神戸